概要

Scalaを流行らせるには、人を惹きつけるマスコットの存在が重要なのではないだろうか。

そう考えた私は、Scalaに似合うマスコットは何かを無意味に一生懸命考えた。

@CretedDate 2011/05/25

ソフトウェアとマスコット

人気のあるソフトウェアの多くは、なんらかのマスコットを持っている。

代表的なマスコットと言えば、やはりこのお方だろう。

Tuxさん
Tuxさん

Linuxの公式マスコットにして、マスコット界の重鎮。見ての通り、ペンギンをモチーフにしている。

1996年生まれなので、もうすぐ高校生くらいの年齢。

ところでTuxさんの頬を赤くすると、このマスコットになると思ってるのは私だけだろうか。

つば九郎
つば九郎

東京ヤクルトスワローズのマスコット。ツバメがモチーフなのだが、良くペンギンに間違われる。そのせいで減俸になったこともある。

ちなみに1994年生まれなので、Tuxさんより年上。

それはさておき、ソフトウェアにおけるマスコットの役割は、知名度やイメージの向上、イベントでの賑やかし、ノベルティのデザインなど多岐に渡る。

最近何かと話題のHadoopは、象をマスコットに採用している。

Hadoopのマスコット
Hadoop

目が「> <」なところがちょっとかわいい。

Hadoopの関連ソフトウェアは、ZooKeeperやPigなどの動物関連の名前を冠したものが多い。マスコットを前面に出すことは、関連ソフトウェアの名称統一・イメージ統一に役立つケースもあるようだ。

また、マスコットの見た目からソフトウェアに興味を持つ層は、ソフトウェアの利点などに惹かれて興味を持つ層とは異なる場合がある。普通にアピールしたのでは届かない層にメッセージが送れるというのも、マスコットの魅力のひとつと言えるだろう。

Scalaの公式マスコット

Scalaには現在、公式マスコットがいないようだ(調べた限りでは)。

その代わり、Scalaには出自のしっかりしたロゴが存在する。

Scalaのロゴ
Scalaのロゴ

公式サイトやノベルティなど、様々な場所で使われている。

このロゴの由来を知るには、Scalaという言葉がイタリア語で階段という意味がある、という前提知識を持った上で、下記の写真を見て頂きたい。

EPFLの階段
EPFLの階段

Scalaの作者であるOdersky先生が所属しているEPFLのビル内に、こういう階段があるらしい。綺麗。

Scalaのロゴはこの階段をモチーフにデザインされたらしい。

出典はこちら
http://www.scala-lang.org/node/3486

というわけで、ロゴについてはしっかりしたものが存在している。

しかしロゴはあくまでロゴであり、マスコットではない。

日本発のマスコット

マスコットには公式のものもあれば、日本発のオリジナルのものも存在する。マスコットに対する趣向は国や地域ごとに違いがあるので、それぞれにマスコットを用意すれば、より効果の高いデザインを選ぶことができる。

日本発マスコットの成功例と言えば、やはりこの子だろう。

フォクすけ
フォクすけ

Firefoxの日本発マスコット。英語表記はFoxkeh。進化するとロコンになる。

先日のチャリティオークションで、非売品のフォクすけぬいぐるみに1万6千円の値がつくなど、高い人気を誇っている。欲しい・・・。

1万6千円の出典
http://thinkit.co.jp/story/2011/05/14/2121

また、マスコットではないが、日本のIT系で人気の高いキャラと言えば、この子が思い浮ぶ。

日本オラクル社員犬 キャンディさん

日本オラクルは4代に渡って社員犬を雇用している。先代のウェンディさんはなんとTwitterも使いこなしていた。キャンディさんは現在のところ、自分でTweetはしていないようだ。

ウェンディさんのTwitter
http://twitter.com/#!/wendy_wendy

キャンディさんは社員に対するヒーリング効果やイベントでの露出など、マスコット的な活躍が期待されている。

では、Scalaには日本用マスコットはいないのかというと、そこは萌え先進国と呼ばれる国だけあって、Scalaちゃん(非公式)がいたりする。

Scalaちゃん
Scalaちゃん

髪飾りにScalaのロゴを利用している。手には本を持っている。こういう知的で澄ました感じがScalaのイメージだろうか。

出典
http://subtech.g.hatena.ne.jp/secondlife/20090701/1246418689

しかしScalaちゃんはマスコットというよりも、おぺらたんのような擬人化のジャンルに入ると思われる。

より一般受けを狙うのであれば、Tuxさんやフォクすけのような動物をモチーフにしたマスコットを使うのが良いのではないだろうか。

動物のモチーフと言えば

「プログラミング言語+動物」の組み合わせを考えると、真っ先に浮かぶのが「Perl+ラクダ」ではないだろうか。

Perlのラクダ
Perlのラクダ

Perl=ラクダのイメージは、オライリーの書籍、プログラミングPerlの表紙にラクダの絵が使われていたことから来ている。

プログラミングPerl
http://www.amazon.co.jp/dp/4900900486

オライリー本の絵がそのままイメージとして定着することは必ずしも多くはないが、ありえないことでもない。

では、Scalaのオライリー本で使われている動物は何かというと、こちら。

Scalaのオライリー本
マレーバク

Malayan Tapir(マレーバク)だそうです。

プログラミングScala
http://programmingscala.com/

バクの容姿は豚や熊などが入り交じっていると形容されることが多いらしい。そのため、様々な言語の特徴を持ち、手続き型と関数型が入り交じっているScalaのイメージに合っているとして表紙に採用されたそうな。

この絵だとあまりかわいいマスコットになるようには見えないかもしれないが、マレーバクのグッズを探したところ、楽天市場でこんな子を見つけた。

マレーバクのアイテム
マレーバク

木彫りの置物だそうです。かわいいです。お値段630円。

ほれぼれ動物マレーバク http://item.rakuten.co.jp/attract/porepore_baku/

この子なら十分にマスコットとしても通用しそうに見える。あとはお腹か足あたりにScalaっぽいマークを入れれば完璧ではないだろうか。

Dukeくん

マレーバクを候補の1つにするとして、他に良い題材はないだろうか。

ScalaはJavaと非常に関連が深い言語だ。Javaには知名度の高いマスコットが既に存在する。

Javaのマスコット Dukeくん
Dukeくん

JavaのOSS化に伴って自身もオープンソースになった使い勝手の良いマスコット。同じくオープンなTuxさんと一緒に行動している姿をよく見かける。

「duke java」で画像検索すると、ギターを弾いたり馬に乗ったりする、フリーダムなDukeくんの姿が見られる。
http://www.google.co.jp/search?q=duke+java&tbm=isch

せっかくオープンなのだし、DukeくんにScalaのマスコットを兼任してもらうというのはどうだろう。

同じ事を考えていた人も既にいるようで、こんな画像を発見した。

Scala版Dukeくん

Dukeくんが緊縛されてるように見えるのは気のせいだろうか。

私の目がおかしいのか、JavaのマスコットであるDukeくんを無理矢理拘束して、いやいやながらにScalaの宣伝させているように見えてしまう。

緊縛については置いておいて、知名度の高いDukeくんに登板して頂くというのも1つの手だと思う。

その他に使えそうな動物

他にも使えそうな動物はいないかと探していたところ、今年のエイプリルフールにこんなマスコットを提案してくれた方を発見した。

あらいぐま Rascala
Rascala

みんな大好き、あらいぐまRascalaさんです。ちなみにラスカルの正規式なスペルはRascal。「a」を付けるだけで立派なScalaマスコットに変身できる。

出典
http://d.hatena.ne.jp/nanjakkun/20110401/1301583799

ちゃんと尻尾にScalaマークも入ってます。

しかし残念ながらラスカルの著作権はまだ切れていないようなので、本採用は難しそう。実に惜しい。

他にもいないかと考えてみたところ、このマスコットを思い出した。

Mr.カラスコ
Mr.カラス子

東北楽天ゴールデンイーグルスの非公認マスコット。まるでScalaのマスコットにしてくれと言わんばかりに、頭に赤い「S」の字が入っている。(※嘘です。Sは勝手に入れました)

ちなみにカラスコの中の人は、元ブラック○ッシーで、その前はト○ッキーだった。

スカラだからカラスという安易な考え方は、ゆるキャラでは良く使われる手法だと思う。また、カラスの持っているインテリ的なイメージは、Scalaに合っているようにも思える。

意外とカラスという線はアリなんではないだろうか。

カラスをもう少し掘り下げてみる

私のイメージ的には、重厚な感じがあって、それこそヒゲとかたくわえていて、ついでに羽根に赤いScalaマークでも入ったカラスとかがいればピッタリなのではないかと思う。

カラスのキャラクターというと、自分が知っているところだと日本代表マスコットの八咫烏(やたがらす)がいる。あと、ご当地系のゆるキャラ系にもけっこういたりするようだ。

しかし八咫烏はプログラミング言語のマスコットにと考えると力強過ぎるし、ゆるキャラもピンと来る子は見当たらない。

他にいないかと考えていて、ポケモン金銀にカラスのポケモンが出ていたことを思い出す。

こちらがそのポケモン。

No.198 ヤミカラス
ヤミカラス

悪タイプ。金銀をやった時は、進化もしないしあまり強くないポケモンというイメージだった。

少しだけScalaのイメージカラーである赤が入ってる。

かわいいけど、イタズラっ子な感じがして、今ひとつScalaのイメージには合わないように見える。

ヤミカラスを調べていて、最近のポケモンではヤミカラスの進化系が出ていることを知る。

それがこちら。

No.430 ドンカラス
ドンカラス

ヤミカラスに闇の石を使うとドンカラスに進化する。

羽根と尻尾の色がすごくScalaっぽい。理知的な感じがするところとか、クールそうなところもやっぱりScalaっぽい。

ドンカラスのGoogle画像検索
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%89%E3%83%B3...

そうそう、こんな感じ。自分の中のScalaのイメージは、まさにこの子という感じがするのだけど、どうだろう。

まとめ

というわけで、様々なマスコットを見てきた結果、当サイトとしてはScalaのマスコットとしてドンカラス的な何かを推薦することに決定した。

また、対抗馬としてマレーバクDukeくん併用の2案もオススメしたい。

尚、可能であればこの考察には、一平くんやパルちゃんも出演させたかったのだが、Scalaとうまく交わらなさそうだったので差し控えた。無念。