春は設計

まったく白紙のままの、要求は少しも決まらないで、裁断された議事録の細くたなびきたる。

夏は実装

定時過ぎはさらなり。終電もなほ、プログラマの多く乗り逃したる。

またただ1人2人など、(力尽きて)儚く椅子に突っ伏して寝るもをかし。徹夜するもをかし。

秋は試験

夕日のさす頃にようやく仕事をする気持ちになりたるに、(定時までに)お客様のところへ確認へ行くとて、3人4人、2人3人など慌てて飛び出していく様などあはれなり。

まいて重役などの連ねたるが、肩を落として客先へ謝罪に行くのもいとをかし。

日入り果てて、(会議室から聞こえる)怒声、罵声などはまたいふべきにもあらず。

冬は運用

システムの落ちたるはいふべきにあらず。データの不整合も、またさらでも、不審な動作にログなどを急ぎ開いて、追いかけて回るもいとつきづきし。

昼になりて、障害票を持ていけば、上司の顔色が白く灰がちになりてわろし。